ガラスのように透き通り目にも耳にも見えないオルガン

 

 

山中のわかりにくい場所に

 

まるで結界が張り巡らされて

 

その空間には心の迷いし者にしか辿り着くことができないような

 

そんな場所にボランタリーパークは確かにそこにあった

 

中央の式をあげる男女の人形

 

海を静かに見下ろす扉はハート形にくり抜かれている

 

山あいの薄暗い場所 道路の曲線のデッドスペースにその扉はある

 

ボランタリーとはボランティアの意味とは異なる

 

無償の任意の自由意志という意味を表す言葉だったり

 

いわゆる宗教的な儀式などで演奏される音楽のようなものだ

 

その割には、ほとんど車の通りもなくただただひんやりとする静かさだ

 

いやガラスのように透き通り目にも耳にも見えないオルガンが鳥の鳴き声のように響いている

 

 

ウエディングドレスを着た人形には近寄りがたい

 

その人形からは何かしらの祈りを感じる

 

だから近寄りたくない

 

ただ伝えたかったのは もうここには何も無く

 

ただこうやって日々を忙しく楽しく生きているだけで大丈夫だよと

 

そう伝えたかっただけなのに

 

何故にも人はそう遠廻りをして生きているのだろう

 

 

 

 

 

旅の終わりはフェリーがいい

 

 

ポツンと田んぼの中にたたずむ藁のマンモスは子連れである

 子供と言っても人間のサイズからすれば遥かに大きい

 

  人間がいない時代氷河期になる前にマンモスの親子は楽しく暮らしただろう

 

  次第に世界は寒く雪に覆われてゆく そして氷河期に絶滅する前になり

 餌もなく空腹に泣く子マンモスと逃避しながら母マンモスはどんな気持ち

 だったろうか

 

  凍りつく最後の瞬間に親と子マンモスが寄り添うように眠ってゆくシーンが

 冷たい切れるような風とともにいつまでも繰り返されていた。

 

  そんな幻想

 

 

旅の終わりはフェリーがいい

 幼い頃、正月に帰省して帰りはフェリーが多かった

 

  出航を待つまでの間にとる夕食は船着き場で食べた丸天うどん

 肌色のチープなプラスチックの容器にたっぷりのうどん

 

  暖まるし美味しかったそんな記憶がただ懐かしい

 

 

福岡空港

 

 

 

 

痛むような冷たい風だ

 

  屋上の頭上いっぱいに広がる空から、飛行機のジェット音が凄い迫力で迫ってくる

 

  同じく冷たい風がよくあるドラマの効果音のように、ときおいヒュウオウ~と鳴く

 

  それはヒュウウウ~と防凍剤の粉を巻き上げる勢いである

 

  ホントに寒いよ・・・今日の福岡空港

 

  もらい忘れた書類のやりとりで中途半端な時間にたどり着き時間を潰している

 

  もう20年ほど前、うん早い

 

  もう20年たったのに驚くのは街は大きく変わったように見えて

 

  空から見下ろしてしまえばちっぽけで、当時とそんなに変わってはいないような気もする

 

  人付き合いというか

 

  もう周囲は当時と人付き合いというかすべてが変わってしまっていて

 

  大切だったような記憶も思い出すのがちょっと難しくなっている  

 

  何故だかそれでも少し、少し胸の奥でズキッとする

 

  そんな想い出を今は静かに噛みしめながら寒風にうたれよう

 

 

 

 

 

小さな旅

 

 

 

 

 

仕事で遠くというほどでもなくても来たことのない道や街を

 

  小さな旅の感覚で歩くのが楽しいとTVが言っていた

 

  車の走行中だったからその箇所しか聞いていない

 

  探してたものにたどり着く

 

  ようやく怪我が治った左足とともに

 

  周辺を歩いてみる

 

  通り過ぎていたはずの街で

 

  新しい風景にあうことができた

 

  たったそれだけのことで

 

  なんとなく薄暗く混迷した世界でも楽しく生きよう

 

  そんな気持ちになった

北風に向かって歩く少年の勇気を

 

 

冬の寒い日が続きますが皆様お元気ですか

 

この歳になると色々なことを思い出すものです

 

では・・・

 

平屋の公団長屋住宅などはあるが周囲は田んぼだらけの小学校時代の記憶である

 

小学4年生だったろう

 

授業中に騒いで、騒いでいたのか?

 

先生に怒られて、結構大勢

 

と言っても5~6人、男子が教室の後ろ

 

後ろの黒板あたりに正座させられた

 

僕自身は?俺は騒いでたっけ?と心あたりはなかったが

 

正座させられた

 

ちょっとは憤慨したが、まあ授業も半ばすぎて

 

少し我慢しておけば済むからと納得しかけた時に

 

普段そんな目立った感じはない むしろ静かな

 

川畑くんが席をたち、小学生とは思えないほど落ち着いて先生に話しかける

 

ん?ん?ん?

 

川畑くんが嬉しそうに僕らの所へ歩いてくる

 

一人ひとりに暴れてたのか、騒いでないのに間違って正座されたのか確認を始めた

 

みな僕じゃないと言ってさっさと席に戻る

 

最後の僕の順番に川畑くんがしゃがみ込んで聞いてくる

 

実際に暴れてた奴は違うと噓をつき席に帰っている

 

 

最初に聞かれていれば正直に言って席に帰っていたろう

 

みんな帰ってしまえば川畑くんの正義が踏みにじられる

 

普段は大人しいのに勇気を出して先生と闘った

 

川畑くんの正義が踏みにじられてしまう

 

本当にもうしばらく固まって何も言えなくなったのだ

 

川畑くんは前のほうの席だから後ろで暴れてた様子はわからない

 

「俺、俺があばれましたので正座を続けます」

 

と何故そのとき責任を被ったのか自分でも不思議だが、そうすることにした

 

川畑くんが何度も確認する

 

「ん?今度は僕の目を見て本当に暴れたのか正直に答えて!」

 

と僕の目をじっと覗き込む、何度も確認する感じでなかなか納得しない

 

真っ直ぐ何の澱みもない澄んだ綺麗な目だ

 

 

 

小学生ながらコイツは凄い男だと認識するあまり

 

これは俺の矜持だと俺が席に戻れば川畑くんの正義が踏みにじられる!と

 

「俺が暴れたので正座する 聞いてくれてありがとう」と正座を続けた

 

惚れ込んでしまい彼の自宅を知っている同級生と一緒に行く・・・ストーカーみたいな感じかな

 

川沿い、周りは田んぼの小さな家で・・彼は留守だったのだが

 

表札には間違いなく「川畑」と書かれていたのが

 

とても嬉しかった

 

その後僕はすぐに引っ越しをしてしまったので友達になることはなかったが

 

何か竦むようなことがあると君の勇気、そして信念を少しでもいい

 

少しでもいいから俺にわけてくれと

 

無意識に彼を思い出している

 

★川畑くんと仮名で記事を書いています

 

 

ふとTVをみていると池島が写っていた 第二の軍艦島

 

 

バイクに乗り始めたころだから5年くらい前になるだろうか

 

池島にツーリングで2台でいったことを思い出した

 

他に一緒に行けるメンバーはいなくて

 

だいだい2台でいく

 

なぜなら平日、その日か前日か直前に計画する

 

そんなこんなでフラッとバイクでいったのだ

 

写真がない

 

写真を撮っていたがパソコンがクラッシュして

 

いろいろ修復を頑張ってもらったが

 

その頃の写真は残っていない

 

たまたま★ポッポライダースのツーリング

 

下見の時の2年くらい前ものが数枚残ってはいるが

 

5年くらい前のその肝心な所の写真が残っていない

 

池島は人はいるが

 

自販機と大勢の猫に囲まれるw食堂しかない

 

見渡せるほどの小さな島

 

当時は外国人などが入居していた団地は公衆浴場も稼働していたが

 

きのうのTVでは無人エリアになっているという

 

 

船の時間が迫っているのをけっこうギリギリで気づいて

 

めっちゃくちゃに走って

 

カバンが空いてしまっていて

 

何か小物が落ちて

 

間に合ったので

 

まあそれは もうどうでもよくなった

 

行きがけに菓子工場直売店で買った菓子は

 

グシャグシャの粉になって

 

なんか突然

 

お互いに爆笑したのを懐かしく思い出す

 

 

 

 

ふとそこからいなくなった自動販売機~今だから思う平和

 

 

時々利用していた自動販売機がそこからいなくなってしばらくたつ

 

普段は思い入れなどなくどうでもよかったのだが

 

いなくなると妙に気になる

 

人とはそういうものか

 

その自動販売

 

そこでだいぶ昔に見かけた

 

何故か

 

心に残っているエピソードがある

 

季節はいつだったんだろう・・のんびりと自販機で紅茶を飲んでる日曜日..

 

?幼稚園児ぐらいの女の子と男の子

 

コンクリート塀とその自動販売機のすきまに

 

すっごい笑いをこらえて

 

すたすたすた、、、と可愛い足取りで隠れる

 

僕はしらんふりをして、少し離れてゆく

 

 

そのさきに若い見るからに優しそうなお父さん

 

手前の道路の看板を

 

わざとらしく...にこにこして見ています?

 

子供たちが隠れると歩き出します

 

僕は通り過ぎて歩いていくと後ろの方から

 

「ばああ~っっ!!!」と驚かす子供たちの声

 

本当は子供たちが隠れているのをしっているのに

お父さんの少し笑いをこらえるような

 

「わあああ~ははは~!!驚いた~びっくりした~!」

 

子供たち「きゃはははは」と笑い転げる

 

なごやかな風が町中にあふれます

 

平和っていいなあ 戦争が現実に起きてる今だから

 

なおさらにそう思うよ

 

いつまでも

 

子供たちがいつか大人になるころにも

 

こんな風景がいつまでも見られる平和な日本でありますように