冬の寒い日が続きますが皆様お元気ですか
この歳になると色々なことを思い出すものです
では・・・
平屋の公団長屋住宅などはあるが周囲は田んぼだらけの小学校時代の記憶である
小学4年生だったろう
授業中に騒いで、騒いでいたのか?
先生に怒られて、結構大勢
と言っても5~6人、男子が教室の後ろ
後ろの黒板あたりに正座させられた
僕自身は?俺は騒いでたっけ?と心あたりはなかったが
正座させられた
ちょっとは憤慨したが、まあ授業も半ばすぎて
少し我慢しておけば済むからと納得しかけた時に
普段そんな目立った感じはない むしろ静かな
川畑くんが席をたち、小学生とは思えないほど落ち着いて先生に話しかける
ん?ん?ん?
川畑くんが嬉しそうに僕らの所へ歩いてくる
一人ひとりに暴れてたのか、騒いでないのに間違って正座されたのか確認を始めた
みな僕じゃないと言ってさっさと席に戻る
最後の僕の順番に川畑くんがしゃがみ込んで聞いてくる
実際に暴れてた奴は違うと噓をつき席に帰っている
最初に聞かれていれば正直に言って席に帰っていたろう
みんな帰ってしまえば川畑くんの正義が踏みにじられる
普段は大人しいのに勇気を出して先生と闘った
川畑くんの正義が踏みにじられてしまう
本当にもうしばらく固まって何も言えなくなったのだ
川畑くんは前のほうの席だから後ろで暴れてた様子はわからない
「俺、俺があばれましたので正座を続けます」
と何故そのとき責任を被ったのか自分でも不思議だが、そうすることにした
川畑くんが何度も確認する
「ん?今度は僕の目を見て本当に暴れたのか正直に答えて!」
と僕の目をじっと覗き込む、何度も確認する感じでなかなか納得しない
真っ直ぐ何の澱みもない澄んだ綺麗な目だ
小学生ながらコイツは凄い男だと認識するあまり
これは俺の矜持だと俺が席に戻れば川畑くんの正義が踏みにじられる!と
「俺が暴れたので正座する 聞いてくれてありがとう」と正座を続けた
惚れ込んでしまい彼の自宅を知っている同級生と一緒に行く・・・ストーカーみたいな感じかな
川沿い、周りは田んぼの小さな家で・・彼は留守だったのだが
表札には間違いなく「川畑」と書かれていたのが
とても嬉しかった
その後僕はすぐに引っ越しをしてしまったので友達になることはなかったが
何か竦むようなことがあると君の勇気、そして信念を少しでもいい
少しでもいいから俺にわけてくれと
無意識に彼を思い出している
★川畑くんと仮名で記事を書いています